スーパーや専門店などの小売業に携わっていてLINE公式アカウントを使っている方、もしくはこれから使おうと思っている方もいらっしゃるでしょう。
圧倒的なユーザー数を誇り、メッセージの開封率も高いLINEをビジネスに活かしたいと思うのはごく自然なことです。ですが、「今一つ活用しきれていない気がする」「一斉配信やチャット以外の機能のことはよく知らない」という方も多いのではないでしょうか。
この記事ではLINE公式アカウントの拡張ツールである「L Dash」を小売業に使う場合のヒントをご紹介していきます。何か一つでも参考になる情報があれば幸いです。
店舗経営にLINE公式アカウントを活用する
今回は小売業の中でも、実店舗を構えるスーパーマーケットや専門店を例に挙げてみましょう。
LINE公式アカウントの標準機能だけでも、商品やイベントの情報を一斉配信するほか、「LINE VOOM」で日々の特売情報やチラシ画像を投稿したり、ショップカードを発行したりといった施策が考えられますね。(LINE VOOMについてはこちらの記事の後半で詳しく解説しています)
ですが、L Dashを使えばよりお客様一人ひとりに寄り添った施策を考えるきっかけをつかみ、実行することが可能ですよ。
スーパーでL Dashを使おう
初めに、スーパーマーケットでのL Dash活用法を考えていきましょう。
あいさつメッセージでクーポンを配信する
友だちを増やすための施策として第一に考えられるのが、「クーポン」の配信です。「友だち追加をすればその場ですぐクーポンがもらえる」という分かりやすいインセンティブがあれば、ユーザーの友だち登録に対する心理的ハードルもぐっと下がります。
友だち追加直後に届く「あいさつメッセージ」にクーポンを設定しておくとよいでしょう。

(出典:L Dashあいさつメッセージ登録内容確認画面)
L Dashで作成したクーポンは、どのクーポンがどのくらい使われたかだけでなく、「誰がいつ、どのクーポンを使ったか」まで把握することができます。クーポンを使用した人に自動でタグが追加されるよう設定しておいてもよいですね。
なお、クーポンに有効期間を設けた際は、誤って期限切れの物を配信し続けてしまわないよう、定期的なチェックと更新を忘れずに。
お客様アンケートを実施する
お客様のためになる情報を発信しているつもりでも、ブロック率が高くなってきたり、クーポンの利用率が低くなってきたりすると焦ってしまいますよね。そんな時は、思い切ってお客様に直接意見を聞いてみましょう。
L Dashの「質問フォーム」機能を使えば、簡単にお客様アンケートを作成することができます。
例えば以下のように簡単なアンケートなら、テンプレートを使えば3分もかからずに作れるはずです。

(出典:L Dash質問フォームプレビュー画面)
回答は質問フォーム画面からも、友だち一人ひとりの詳細画面からも確認することができます。各友だちの詳細画面からは回答済みの質問フォームだけでなく、どのクーポンを使用したかも分かります。
クーポンを使った施策が思ったようにいかないと感じている方は、併せて参考にしてみると良いかもしれませんね。

(出典:L Dash友だち詳細画面)
専門店でL Dashを使おう
ワインや紅茶、カメラなど、何かに特化した専門店は数多くありますが、いずれも「いかにリピーターを獲得し、ファンに育てるか」が重要な要素の一つです。
お得意様に特別なコンテンツを配信する
例えば、頻繁に店舗へ足を運んでくれるお客様や熱心にアンケートに答えてくれた人には「お得意様」などのタグを付けておいて、そのタグが付いているユーザーだけに絞り込んでメッセージを配信(セグメント配信)することもできます。
LINE公式アカウントの標準機能で絞り込み配信をするには一定以上の母数が必要となりますが、L Dashならたとえ母数が一人しかいなくても配信可能です。
新商品の入荷情報をいち早く伝えるほかにも、仕入れにまつわる裏話など、お得意様が喜ぶようなニッチなコンテンツを考えて配信してみましょう。
初心者にシナリオbotでおすすめ商品を訴求する
取り扱っている製品の種類が多いのであれば、「シナリオbot」で診断コンテンツを作っておすすめの商品を訴求してみるのもよいですね。
その場合、どちらかというとその製品やジャンルについて知識が少ない人を想定して質問や回答を作っていくのがよいでしょう。できる限り専門用語は使わず、ジャンル初心者に向けてテキストや画像を選んでいきます。
出来上がったシナリオbotはそのまま配信しても良いですが、あいさつメッセージとして配信することもできます。また、シナリオbotを始めたユーザー(「スタート」をタップしたユーザー)や、特定の選択肢を選んだユーザーには自動でタグをつけることができます。

(出典:L Dashあいさつメッセージ設定画面)
この例では、シナリオbotの最終質問に回答したユーザーへ「【済】紅茶診断」というタグが自動で追加されるよう設定しています。

(出典:L Dash友だち詳細画面)
シナリオbotを完走した人限定でクーポンなどを配信すれば、一斉配信するよりも高い効果が見込めるかもしれません。メッセージ通数の節約にもつながりますよ。
まとめ
L Dashのクーポンやシナリオbot、絞り込み配信(セグメント配信)などを店舗経営に活かす方法について、一例をご紹介しました。
ほかにも、こちらの記事やこちらの記事で紹介しているように、友だちを集める段階で「友だち登録経路」、並びに追加アクション(タグの自動追加or削除)を設定しておくのもおすすめです。
実店舗に加えてECサイトも運営している場合、ECサイトから友だち追加してくれたユーザーと実店舗のPOPなどを見て友だち追加してくれた友だちとで、異なる「リッチメニュー」を表示させてもよいかもしれませんね。
PCが苦手な方でも簡単に使えるL Dashを、ぜひあなたの店舗経営に活かしてみてください。