LINE公式アカウントは複数人で管理でき、また一つのIDで100アカウントまで作れます。店舗やブランドを複数持っているような場合、店舗やブランドごとにLINE公式アカウントを作っている場合も多いでしょう。
こうした際、時には複数のアカウントで同じメッセージを配信したい場合もあるかと思います。そんな時に使えるのが、LINE公式アカウントの「グループ」機能です。
この記事では、複数のLINE公式アカウントを利用している方や検討している方へ向けて、グループ機能の概要をご紹介していきます。
なお、LINE公式アカウントには「グループチャット」という機能もありますが、ここでは複数のアカウントをまとめて運用するための「グループ」機能を取り扱っていきます。
グループ機能とは
LINE公式アカウントのグループ機能は、同じグループに属する複数のアカウントをまとめて設定・運用できる機能です。
店舗や商品ブランド別にLINE公式アカウントを持っているものの、複数のアカウントから同時に配信したいメッセージやクーポンがある場合、個別に設定していくのは手間がかかりますよね。そんな時、グループ機能を使うと大変便利です。
グループ機能を使うメリット
複数のLINE公式アカウントをまとめて設定・運用できることで、各アカウント運用者の負担を減らすことができます。
また、まとめて同じメッセージを配信するだけでなく、必要に応じて各LINE公式アカウントから個別にメッセージを配信することもできます。
例えば、ブランド別に複数のLINE公式アカウントを運用している場合、全ブランド共通のメッセージはグループ機能を使って配信し、ブランドごとに違った内容のメッセージを送りたいときはそれぞれのLINE公式アカウントから配信するといった活用法が考えられます。
グループを複数人で運用する
それでは、実際にグループを作って操作してみましょう。なお2024年4月現在、グループ設定はPC(Web版管理画面/LINE Official Account Manager)からのみ可能です。
また、管理者権限のアカウントを持たないユーザーはグループを作成できません。あらかじめ、管理者権限を持つIDを用意しておきましょう。
グループを作る
まずは、LINE公式アカウントWeb版管理画面(LINE Official Account Manager)にログインしてアカウントリストを表示させ、左上の「グループ」タブをクリックします。

(出典:LINE公式アカウントWeb版管理画面/LINE Official Account Manager)
左のメニューから「作成」をクリックします。

(出典:LINE公式アカウントWeb版管理画面/LINE Official Account Manager)
管理しやすいよう分かりやすいグループ名を入力し、「アカウント」の右にある「追加」をクリックします。リストからグループに追加するアカウントを選択して「追加」をクリックしましょう。
なお、一つのグループに所属できるのは5,000アカウントまでで、アカウントが所属できるグループの数は100までです。また、サービス対象国・地域が異なるアカウントをグループに追加することはできないので注意しましょう。

(出典:LINE公式アカウントWeb版管理画面/LINE Official Account Manager)

(出典:LINE公式アカウントWeb版管理画面/LINE Official Account Manager)
ページ下部にある「作成」ボタンをクリックします。

(出典:LINE公式アカウントWeb版管理画面/LINE Official Account Manager)
確認画面が表示されるので、問題なければ「作成」をクリックします。

(出典:LINE公式アカウントWeb版管理画面/LINE Official Account Manager)
グループが作成され、グループ管理画面に遷移します。

(出典:LINE公式アカウントWeb版管理画面/LINE Official Account Manager)
この画面から、グループ単位でコンテンツを作成・配信することができます。ただし以下の通り、一部アカウントを単体で運用する時と少し異なる機能があるのでチェックしておきましょう。

(出典:LINEヤフー for Business「LINE公式アカウント (LINE Official Account Manager) グループマニュアル」)
グループの権限を管理する
グループ機能を使う場合でも、アカウントを個別で運用する場合と同じく、複数のメンバーに異なる管理権限を付与して管理・運用することができます。
右上の「グループ設定」をクリックし、左メニューに表示される「グループ権限管理」をクリックします。

(出典:LINE公式アカウントWeb版管理画面/LINE Official Account Manager)

(出典:LINE公式アカウントWeb版管理画面/LINE Official Account Manager)
グループ権限管理画面が表示されるので、「追加」ボタンをクリックします。

(出典:LINE公式アカウントWeb版管理画面/LINE Official Account Manager)
権限の種類を選び、「URLを発行」をクリックしましょう。このURLをコピーして、権限を追加したいユーザーへ共有してください。URLは発行から24時間有効です。
このURLは一つのURLにつき一人のユーザーしか使えないので、権限を与えたいユーザーが複数人いる場合は何回かこの手順を繰り返しましょう。また、新しく追加するユーザーも、LINEログインのためのメールアドレスを設定しておく必要があります。

(出典:LINE公式アカウントWeb版管理画面/LINE Official Account Manager)
上の画面にも表示されていますが、グループの権限によって操作できる内容が異なります。特に、グループアカウント管理やグループユーザー管理はグループ管理者のみが行える操作です。権限の付与は慎重に行いましょう。

(出典:LINEヤフー for Business「LINE公式アカウント (LINE Official Account Manager) グループマニュアル」)
なお、個別にアカウントを運用する際の管理者権限についてはこちらのページで解説しています。併せてご覧いただけますと幸いです。
グループを削除する
グループ管理が不要になって削除したい場合も、管理者権限を付与する時と同じく「グループ設定」をクリックしてから、左メニューの「グループを削除」をクリックします。注意事項が表示されるのでよく読んでから「削除」をクリックします。

(出典:LINE公式アカウントWeb版管理画面/LINE Official Account Manager)
確認画面が表示されるので、「削除」をクリックします。これでグループを削除できました。

(出典:LINE公式アカウントWeb版管理画面/LINE Official Account Manager)
グループ機能を使う際の注意点
グループ機能は便利ですが、先に触れたようにテスト配信ができない、LINE VOOM
への同時投稿はできない、クーポンの抽選機能が使えないなど、一部機能が使えない点は把握しておく必要があります。
ほかにも、覚えておきたい注意点があります。複数人で一つのLINE公式アカウントを運用する場合と重なる点も多いですが、併せてチェックしておきましょう。
運用ルールを明確にする
LINE公式アカウントのグループ機能を使って、複数人で複数のアカウントをまとめて運用する場合、ルールがあいまいなままだと配信や投稿にばらつきがでてしまいます。
複数のアカウントをまとめて設定・運用できることで統一感を出せるのもグループ機能のメリットですから、事前のルール作りに加えて、配信するメッセージは基本の定型文を作っておくなどで対応しましょう。
権限管理は適切に行う
メッセージを作成するスタッフには「グループ運用担当者(送信権限なし)」の権限を与え、そのメッセージをチェックして実際に配信する店長クラスの人材には「グループ運用管理者」の権限を与えるなど、権限管理は慎重、かつ適切に行いましょう。
前述したルールの明確化と共に徹底することで、不用意な投稿を事前に防ぐことにもつながります。不要な炎上リスクは避けていきましょう。
まとめ
LINE公式アカウントのグループ機能は、複数のアカウントをまとめて設定・運用できる機能です。店舗やブランドが複数あり、それぞれ個別のLINE公式アカウントを運用している場合などに活用すると大変便利です。
個別のLINE公式アカウントを運用する場合と同じく、グループでも異なるユーザーに管理権限を付与して複数人で管理・運用することができます。複数のアカウントを一括で操作できるため、権限管理は個別のアカウント以上に慎重に行う必要があるでしょう。
グループ機能でできることとできないことを把握し、適宜個別のアカウント操作と切り替えて上手にLINE公式アカウントを活用していけるとよいですね。